親の断捨離Vol.1

おっと乱暴なタイトルになってしまった。

当然ではあるが、親を断捨離する話ではない。
親の荷物の断捨離の話だ。
何回かに分けて書こうとは思っている。のでVol.1。

親と同居していても別居していても、親へ荷物の断捨離を促すのは難しいだろう。
特に自分がミニマリストでなくても適度な断捨離を心がけている人には「言いたいけど言い出せない」などもあるのではないだろうか。
果たして・・・
親が何歳になったら言うべきか。かなりデリケートな問題だ。
60歳。人生終盤に向けて、なんて言ったら怒る親も在り得る。
70歳。それでもまだ人生終盤を考えたくない親もいるだろう。
80歳。言って怒る歳ではなくなっているが・・・遅いのだ。

人によっては70代でもそうだが体力と気力の問題がある。
私の親は常に綺麗にしておきたい気持ちはあったができなかった。
1つにはよく口にしていたが同居の兄が片付ける以上に汚すから。
確かにそれは私も2ヶ月一緒にいてわかった。
だが、母自身片付けるのは下手だったと思う。
戦時中生まれで戦後の物の無い時を過ごしたせいか物が捨てられない。
それも1つの理由だ。
片付けて綺麗に掃除をしたかっただろうことは、今回片付けていて掃除道具が沢山でてきた事で伺われる。
けれど年を取ると飽きっぽくもなり片付けが持続しない。
そして忘れてまた掃除道具を買ってしまう。結構悪循環だ。
使い古しのハブラシなども沢山出てきた。けれどそんなには要らないものだ。

今、私も50歳目前にして結構体力がなくなっている事を感じる。
出来るなら親の荷物の断捨離は早めに行った方が良い。
互いに体力が残っている間に。
60代後半から70代前半くらいが良いのではないだろうかと思ったが・・・
人によってはもっと早めが良いかも。
私の考える目安としては「働きに行かなくなったら」と思う。
(自分のところを基準に考えているので、そこは家それぞれだが)

さて今回は服について。

母は衣替えをする人だった。
おおまかに夏物と冬物を入れ替える。
着ない季節の服が衣装ケースに入れられ押入れで半年眠っている。
勤めに行っている間は当然ながら着る服も多い。
ところが退職すれば着替えはそれほどいらなくなる。
もちろん、退職後にカルチャースクールにバンバン通うなら話は別だ。
年を取るほど外出時にはお洒落をした方がいい。
ボケない秘訣だ。
だがそれほど外出が見込まれなくなったら服は減らした方がいい。
今回荷物の整理をしてわかったが、今の時期なのに冬物が押しいれの中にあった。
衣装ケースが多すぎると管理しきれず衣替えに出し忘れが生じる。
兄の服も合間から出てきた。
(これは兄が自分の服を管理していないから悪いのだが)
可能なら一年中の服を見渡せる程度に減らすか、せめて押しいれケースを引き出し式に代えた方がいい。

尚、実家から出ている私は衣替えはしない。
押入れにバーを設置しほぼ吊るしている。
下着などは整理箪笥、長いコート等は押入れを改造したクローゼットに収納。
服はそれで全て。一年中見渡せる分だけ。特に困っていない。

そして残す服についてだが・・・
どうも店に行くと年寄り向けの服は何というか色が暗い。
真っ黒ならそれはお洒落ともなるが、何と言うんだろうか・・・
小豆色とか黒っぽいグレーとかそういう色が多い。
母にはなるべくそういう服は選ばないように言っていた。
自身も好まないようだったようで、年寄りコーナーではなくミセスくらいのコーナーで明るい色の服を買っていた。
徒歩時の交通事故の危険性を考えて明るい色の服を選んだほうがいい。
それに何より暗い色より明るい色の服を選ばないと本人も暗くなっていく。
こげ茶とか紺色とかはっきり言える濃い色ならいいが、黒と紫の中間とか避けるほうがいい。
(何故年寄りコーナーの服はそういう色が多いのか)
店に勤務していても、1人でやってくる元気な年寄りは大抵明るい色を着ている。

ところで今回私は全て処分する方向だ。(何しろ着る人がいないのだから)
次々出てくる服を主に4つに分けた。
(1)中古屋へ売却
(2)伯母へあげる
(3)地区の集積所へ持っていく
(4)燃えるゴミ
1、2、3は少なくともパッと見て綺麗なもの。
そのうち伯母が着られそうなものは全部持っていった。
大きなダンボールに2箱ほどあったと思う。
母の遺品を金にするのが目的ではない。
本来なら着物をわけたいがもう着ることができないという伯母。
せめて洋服ならと沢山持っていった。
(着られないものは捨ててくれ、と申し訳ないことも言いつつ)
綺麗だけど伯母が着なそうなものは中古屋へ。
ブランド服は無いので金にはならないが捨てるよりは良いかなと。
たとえそれが幾らで売られていても構わないので。
上記2つに当てはまらないものは地区の収集へ。
幸いにも場所が変わるが月に何回も収集があるので助かった。
汚れがあったりするものはゴミ。
あと、私が帰る間際に出てきたものもゴミにした。

洋服については書いたとおりだが、問題なのは和服。
ウチは貧乏だったが父の仕事の関連で和服だけは不釣合いなほど沢山ある。
タンスの上の方が桐になっているのだがそこに入るだけと、他に茶箱1箱。
ただ、これは母に生前片付けなくていいと言っていた。
貧乏で大変な中、母が頑張った着道楽だったから。
けど・・・
どれが何か聞いておくべきだったとは思いましたね。
今回整理して、とにかくわからない。

自分の着物は色留袖と振袖の2枚。
色留袖は紋も入っていて白生地から染めたお誂えという経緯は知っている。
合わせた帯もあるし、数年前に着たので下着類などもわかる。
但し今回の処分で草履とバッグのセットは手放すことにしました。
何しろ着ない気がするし。
振袖はちょっと行き先がありそうなのでひとまず自宅へ。
それから聞いてはいたけど七五三の振袖があるのだが、
これが母が早々に解いてしまって仕立てないと使えない。
ただこれも大人の振袖と共に貰ってもらえるかもということで持ち帰り。
母の着物は着丈の問題で着られない。
直して着るほど着物に執着心が無い。
思い出の1着だけ持ち帰る事に。
あと、どうやら祖母の着物らしきも発見したので持ち帰ることに。
恐らく母が祖母が亡くなった際に持ってきたのではないかと思うので。
どうして祖母のとわかるのかというと紋が母の実家のなので。

母の着物ですが、私の仲の良い友人2人に形見分けで帯だけ貰ってもらいました。
(母と共に出かけたりしていたほど仲の良い友人なので)
通常は親戚に形見分けするもんでしょうが・・・
分ける親戚が無い(苦笑)
仲良くしていて着られそうな従姉妹には伺ったら要らないとのこと。
伯母も足腰悪くて着物は着られないと言うし。
他はもう今回母の葬儀で付き合わないことが判明したので親戚など無いも同然。

というわけで行き先の無い呉服類は売ることに。
売れるかはまた別の話ですが、売るにしても何が何だかわからないといけない。
調べましたよ。
本当にもう基本だけですけどね。
訪問着と小紋と絣と紬にわけただけで精一杯。
あ、喪服と黒留袖はわかるんですけどね。
でも確か喪服は1着あるはずが・・・2着出てきてもうわけわからん。

実は他に反物も幾つか。
しかもどうも帯用もある。
この辺は生前に聞いておくべきでしたが、まああとの祭り。

時間が無くなったのでひとまず区分けだけして兄に任せてしまいました。
(メルカリ等で売るらしい)
ただ商品がよくわからないので売る売らない別にして、着物専門の買取業者に見てもらうのも手だったかもなと思ってます。
また実家には行くのでその時業者呼ぶか迷い中。