おでん

急に寒くなってきたので「おでん」の話でも。

子供時代、屋台のおでん屋さんが地元にいたのですよ。
サザエさんででてくるようなお父さん達の夜の寄り道場所ではなく、
毎日毎日昼間廻ってくるのです。
平日は15時頃、土曜はお昼頃だったような。
割と屋台がやってくるのは「普通」でした。
(おでん以外も色々いた)

ウチのところは家が密集してて、しかも割りと皆買うからか、
頻繁にやってきていたような気がします。

平日のおやつ時にやってくると子供が群がってました。
大抵は串に2~3個刺してもらって甘味噌塗ってもらって。
甘味噌の都合かはんぺんをよく食べていたような気がします。
じゃがいもなどの場合は発砲トレーをつけてくれてました。

土曜の昼時はそのまま家の昼食になります。
これは子供達ではなく母親達が買っていきます。
家から鍋持って買いに行くんですよ。
鍋持参でない場合は厚めのビニール袋に入れてくれました。
(ちょっとシャカシャカ言うビニール)

同じ屋台の同じ品物なのに、
平日のおやつと土曜の昼食では違う捉え方でした。
土曜の昼食はたまにのことなんで特別だったのでしょうな。

屋台業は世襲不可と以前聞いたことがあります。
つまり家業として成り立たない。
親がやっていても子は継げないんです。
新たに自分でやるしかないとか。
あのおでん屋さんも私の知る小父さん一代限り。
とっくに廃業されてます。

そうそう。おでんと言えばもう1つ。
前にも書いたかもですが、私はおでんは作らないと決めています。
母ちゃんがいなくなったら食べられないものでいいんです。
もちろんコンビニなどで買えるのですが、それでも家の味はもう食べられない。
決して味を継がないと決めている食べ物の1つ。
そんな食べ物が1つや2つあった方が何だか好きなので。