母が亡くなり、亡くなったことへの悲しみは・・・
それはとても悲しいことだったのだけど、
でもそれは、少し峠を越したのかもしれないと思う。
葬儀も火葬場も納骨も思い出せば悲しい事柄なのだけれど。
でも、昨日気づいたものは違う。
そう。
気づいてしまった。
気づくべきではなかったかもしれない。
母が死んだことは悲しい。
骨になって小さくなってしまったと空を仰ぐ。
もうどこかへ連れて行く約束は果たせない。
春にワラビを、秋に柿を送ってやることもできない。
それは悲しい。
だけど。
違うんだ。
本当に涙を堪えて苦しいのはそれじゃない。
会いたい
話したい
それが出来ないことが喉が痛くなるほど苦しいことだ。
死出を送ったことの寂しさとは違う。
苦しいんだ。
それに気づいてしまった。
墓を見ても涙は流れない。
だけど、もう話すことができないと思うと喉が苦しい。
会いたい、と、どこに言えばいいのか